1942年生まれ、70歳。3歳の頃、家族でオーストリアへ移住。ウィーン大学在学中に哲学、心理学、演劇を学ぶ。67年からはドイツのテレビ局に勤務したのち、70年に独立して映画監督・脚本家に。さらに舞台監督としても活躍中。「セブンス・コンチネント」(89)で長編デビュー以後、数々の作品で世界中の映画祭で高い評価を受ける。本作は、2012年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞。前作『白いリボン』に続き、2作品連続パルムドール受賞という快挙を成し遂げた。さらに、本年度フランスの最高勲章であるレジオン・ドヌール勲章を受賞。
『ファニーゲーム』(1997)、『ピアニスト』(2001)、『隠された記憶』(2005)
『ファニーゲームU.S.A』(2007)、『白いリボン』(2009)、『愛、アムール』(2012)
1930年生まれ、81歳。法律を学んでいたが20歳のときに演劇に魅了され、1955年に映画デビュー。1966年、クロード・ルルーシュ監督作『男と女』に出演。驚異的な成功により、フランス・レイのテーマ曲と共に、ジャン=ルイ・トランティニャンの名は世界中に知れ渡る。1969年には自らのプロディーサーを務めた『Z』でカンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞。これまでに100本以上の映画に出演している。長い間、映画出演は控えていたがハネケ監督作品ということで、出演を快諾した。
私生活では、『素直な悪女』で競演したブリジット・バルドーと恋に落ち、破局。女優のステファーヌ・オードラン、監督のナディーヌ・トランティニャンと結婚し離婚した。ナディーヌとの間に産まれた娘マリー・トランティニャンは女優として活躍していたが、2003年に亡くなっている。
主なフィルモグラフィー
『空と海の間に』(1955) クリスチャン=ジャック監督
『素直な悪女』(1956) ロジェ・ヴァディム監督
『男と女』(1966) クロード・ルルーシュ監督
『Z』(1969) コンスタンタン・コスタ=ガウラス監督 ※カンヌ国際映画祭主演男優賞受賞
『暗殺の森』(1970) ベルナルド・ベルトリッチ監督
『日曜日が待ち遠しい』(1982) フランソワ・トリュフォー監督
『男と女Ⅱ』(1986) クロード・ルルーシュ監督
『バンカー・パレス・ホテル』(1989) エンキ・ビラル監督
『メルシー・ラ・ヴィ』(1991) ベルトラン・ブリエ監督
『トリコロール/赤の愛』(1994) クシシュトフ・キェシロフスキ監督
『天使が隣で眠る夜』(1994) ジャック・オディアール監督
『ティコ・ムーン』(1997) エンキ・ビラル監督
『愛する者よ、列車乗れ』(1998) パトリス・シェロー監督
『歌え!ジャニス★ジョプリンのように』(2003) サミュエル・ベンシェトリ監督
『愛、アムール』(2012) ミヒャエル・ハネケ監督
1927年生まれ、85歳。58年、映画デビュー。翌年、広島が舞台、岡田英次と共演したアラン・レネ監督『二十四時間の情事』で一躍、世界的知名度を得る。以後、40作以上の作品に出演。『二十四時間の情事』撮影時にリヴァが撮影した広島の日常風景の写真をもとにした写真集「HIROSHIMA 1958」が2008年に出版された。これを機に広島と東京で写真展が開かれ、50年ぶりに広島を訪れた。
主なフィルモグラフィー
『二十四時間の情事』(1959) (ヒロシマモナムール) アラン・レネ監督
『ゼロ地帯』(1960) ジッロ・ポンテコルヴォ監督
「テレーズ・デスケウル」(1962) ジョルジュ・フランジュ監督 ※1962年ヴェネチア国際映画祭主演女優賞
『恐喝』(1964) ジャン・ヴァレール監督
『先生』(1967) アンドレ・カイヤット監督
『栄光への5000キロ』(1969) 蔵原惟繕監督
『自由、夜』(1983) フィリップ・ガレル監督
『トリコロール/青の愛』(1993) クシシュトフ・キェシロフスキ監督
『エステサロン/ヴィーナス・ビューティ』(1999) トニー・マーシャル監督
『華麗なるアリバイ』(2007) パスカル・ボニゼール監督
「スカイ・ラブ」(仮題)(2011) ジュリー・デルピー監督
『愛、アムール』(2012) ミヒャエル・ハネケ監督
1953年生まれ、59歳。1972年に映画デビュー。数々の作品に出演し、世界的に活躍するフランスを代表する女優。ハネケ監督作品『ピアニスト』ではカンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞。本作でハネケ監督出演作は、3作目となる。
主なフィルモグラフィー
『勝手に逃げろ/人生』(1979) ジャン=リュック・ゴダール監督
『天国の門』(1981) マイケル・チミノ監督
『パッション』(1982) ジャン=リュック・ゴダール監督
『主婦マリーがしたこと』(1988) クロード・シャブロル監督 ※ヴェネチア国際映画祭主演女優賞
『ボヴァリー夫人』(1991) クロード・シャブロル監督 ※モスクワ国際映画祭主演女優賞
『愛・アマチュア』(1994) ハル・ハートリー監督
『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』(1995) クロード・シャブロル監督 ※ヴェネチア国際映画祭主演女優賞
『ピアニスト』(2001) ミヒェエル・ハネケ監督 ※カンヌ国際映画祭主演女優賞
『8人の女たち』(2002) フランソワ・オゾン監督
『愛、アムール』(2012) ミヒャエル・ハネケ監督
1968年生まれ、43歳。5才でピアノを始め、パリ国立高等音楽院卒業。1989年のミュンヘン国際コンクールでの入賞を始め、国際的な賞を数多く獲得。国内外で演奏活動を展開する一方、アルバム録音も精力的に行い、ディアパゾン・ドール賞、英グラモフォン賞など数々の賞を受賞するなどレコーディングのレベルの高さでも評価を得ている。2012年にはクラシック音楽部門のヴィクトワール賞の年間最優秀ソリスト賞を受賞。
フランスの現代ピアニストの中でもユニークなポジションを占めるアレクサンドル・タローは、フランスのみならず世界の権威あるオーケストラとの共演、世界主要都市でのリサイタル活動を積極的に行っている。
また、自分の感性と共鳴するレパートリーの追求者としても知られ、彼のディスコグラフィはそのこだわりを反映している。近年ではバッハ、スカルラッティ、ショパン、過去にはラモー、クープランといったバロック音楽から、近代作曲家ではラヴェル、サティのレパートリーを開拓、彼ならではのオリジナルで繊細なバージョンを提案している。
オーディションにより選ばれ、本作で映画デビューを果たす。劇中の音楽も本人が担当している。